保育園で働きたい看護師さんへ! 求められる資格・スキル、保育園でメリットは?

保育園で働きたい看護師さんへ! 求められる資格・スキル、保育園でメリットは?

保育園によっては、保育士以外に看護師が働いていることがあります。保育園で働く看護師の仕事内容は、検診やケガの対応など様々なものがあります。今回は、保育園で働く看護師のより詳しい仕事内容や、看護師が保育園に就職するのに役立つ資格・スキル、メリットなどを紹介します。

保育園で看護師は必要なの?

従来は、乳児4人以上を入所させる保育園限定で、職員を配置する際に看護師・准看護士や保健師を1人限定で保育士とみなせる「配置特例」というものが定められていました。
2023年4月以降、この「配置特例」が、乳児4人以上を入所させる保育園だけでなく、すべての保育園で適用されるようになりました。
ただし、乳児の在籍人数が3人以下の保育園の看護師は、保育士と合同で保育を行うこと、保育に係る一定の知識や経験を有することが要件として定められています。
こうしたことから、今後、保育士だけではなく看護師も、保育園の「保育者」として取り込まれていく流れが加速していくものと思われます。

参考
内閣府 国家戦略特区 保育所における看護師等の配置特例に係る乳児在籍人数の要件撤廃について
児童福祉施設の設備及び運営に関する基準等の一部を改正する省令
保育所における看護師等の配置特例の要件見直しに関する留意事項等について

保育園で働く看護師の仕事内容

保育園で働く看護師の仕事内容は、ケガや病気の対応や検診の実施、保育補助など多岐にわたります。
具体的な仕事内容についてチェックしていきましょう。

園児の健康チェック

子どもの体調は突然変化することが多く、子ども自身ではその体調変化に気づかない場合もありますから、看護師や保育士が気にかけることが大切です。
看護師は子どもが登園した際に視診したり、日中の子どもの様子を見守ったりして、子どもの体調の変化をチェックします。

ケガや病気の対応

子どもがケガをしたり体調不良になったりすることは、保育園では日常茶飯事です。
そこで看護師はケガの処置をしたり、内服が必要であれば服薬指導を行ったりします。
場合によっては、病院へ送る判断を下すことや、受診時に付き添うこともあります。
また、保護者に子どものケガや病気の様子や留意点を伝えるのも、看護師の仕事内容です。

アレルギーの対応

昼食やおやつを子どもに提供している保育園では、保育士や看護師が事前に保護者に子どものアレルギーの有無を確認し、子どもがアレルゲンを口にすることのないように配慮します。
看護師の場合、万が一アレルギーを起こした際の対処や保護者へのアレルギーの相談対応も行います。

身体測定、内科・歯科検診のサポート

看護師は、保育士と一緒に身体測定を実施したり、医師が内科検診・歯科検診などを行う際にサポートしたりします。
検診内容を記録・報告し、その結果を保健指導に活かすことも仕事の1つです。

施設の衛生管理

トイレや手洗い場など、子どもたちがよく利用する場所が清潔に保たれているかをチェックする衛生管理も、看護師の仕事です。
手洗い・うがい・歯磨きの順番やコツを描いたポスターを貼って、衛生指導をすることもあります。
また、保健指導の一環として、インフルエンザやノロウイルスなどの感染症対策にまつわる配布物や「保健だより」を作成・配布するなど、園内だけでなく家庭への周知も行います。

保育補助

冒頭に書いたように、2023年4月からは、保育園側が保育者を配置する際に、看護師・准看護士などを保育士としてカウントできる「配置特例」がすべての保育園で適用されるようになりました。
配置特例の要件として、乳児の在籍人数が3人以下の保育園の看護師は、保育士と合同で保育を行うこと、保育に係る一定の知識や経験を有することが定められています。
そのため、保育園で働く看護師は、衛生管理や保健指導だけではなく、保育に携わります。
主に、特に支援が必要な0~1歳児の保育をすることが多いです。

看護師が保育園で働くときに役立つ資格・スキルは?

保育士には、言うまでもなく、保育士資格や実践的な保育のスキルなどが求められますが、看護師にはどんなことが求められるのでしょうか?
看護師が保育園で働く際に役立つ資格・スキルを紹介します。

看護師資格または要准看護師資格

看護師を募集している保育園の求人内容を見ると、「看護師資格」または「要准看護師資格」と書かれていることがほとんどだと思います。
つまり、看護師が保育園で働くなら、あらかじめ看護師資格や要准看護師資格を取得しておくことが必要です。
資格手当を支給している保育園が多いので、資格を有効活用できるでしょう。

小児科での勤務経験や子育て経験

「配置特例」の要件を満たして看護師を保育者としてカウントされるには、その看護師が一定の保育の知識・経験を持っている必要があります。
そのため、看護師が保育園に就職する場合は、小児科での勤務経験や子育て経験があった方が有利です。
子どもと関わった経験は、選考の際の大きなアピールポイントとなります。
あまり子どもと関わった経験がない場合は、就職の前にボランティアや保育体験をしてみるのがおすすめです。

ピアノ、工作、読み聞かせなどのスキル

保育園で看護師が働く際には、看護系の専門知識だけでは不十分です。
「配置特例」では、乳児の在籍人数が3人以下の保育園の看護師は、保育士と合同で保育を行うという要件がありますから、看護師にも保育のスキルが必要になります。
就職する前に、ピアノ、工作、読み聞かせなど、実際の保育で役立つスキルを身に付けておきましょう。

看護師が保育園で働くメリット

看護師の働き先として。病院と保育園ではメリットが異なります。
看護師が保育園で働くメリットを、病院勤務と比較してみましょう。

カレンダー通りの休みが多く、夜勤がない

病院では土日勤務になることが多く、カレンダー通りの休みにならないことがほとんどです。夜勤もあるため、生活がどうしても不規則になりがちです。
これに対して、保育園は土日休みが多く、院内保育園や24時間体制の保育園でない限り、夜勤はありません。
中には土曜保育を行っている保育園もありますが、基本的には交代制となっており、毎週土曜日に稼働しなければならないことは稀でしょう。
そのため、家族や友だちと予定が合いやすく、長期休みの時も計画が立てやすいでしょう。

医療にかかわる仕事は少ない

保育園で看護師が行う仕事は、園児の健康チェックや施設の衛生管理、保育の補助がメインになります。
前項で述べたようにケガや事故の対応をすることもありますが、簡単な手当・応急処置、病院の付き添い程度ですから、病院勤務時のような本格的な医療補助ではありません。
たとえば採血のような手技が苦手な人や、看護師の仕事にブランクがある人でも働きやすいでしょう。

子どもの成長を間近で見守れる


保育園で働く醍醐味は、やはり子どもの成長を間近で見守れるということにあります。
病院勤務では若者から老人まで、幅広い世代と関わりますが、大人が相手ということもあり、クレームや小言などの気苦労もあることと思います。
もちろん、保育園にも保護者対応がありますから、大人と関わる場面はゼロではありませんが、子どもと一緒にいる時間が多いため、病院とは違ったやりがいを感じられるのではないでしょうか。

看護師が保育園で働くときの留意点

上記のようなメリットがある反面、保育園で働く看護婦として留意すべきこともあります。

病院勤務よりも給与が低い可能性も

保育園で働く場合、病院勤務時と同じ給与が支払われることはありません。
保育士を含めて、保育園で働く職員の給与は一般職と比較して低い傾向にあります。
病院のような夜勤もないので、病院勤務時より給与が下がる可能性がありますので、就職・転職前に留意しておきましょう。

保育園では看護師の数が多くない

保育園では、保育士だけではなく調理師や事務職員なども勤務しており、そこに看護師も含まれます。しかし、1つの保育園の中で働く看護師は1名程度です。
基本的に衛生・健康管理や看護は看護師が1人で行うパターンが多いので、負担に感じる人もいるかもしれません。
もちろん、保育業務の際は保育士と連携するため、孤独感などは感じることはないでしょう。

保育業界でますます需要が高まる看護師の存在

保育業界では、人手不足が慢性的な課題になっていますから、看護師は新たな保育の担い手として期待されています。
そういうことから、看護師を保育士としてカウントできる「配置特例」が拡充されたという背景があります。
今後も、保育業界で看護師の需要はますます需要が高まっていくでしょう。
子どもの成長を近くで見守りたい、看護師の経験を生かして仕事をしたい、という看護師は保育園で働くことも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

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