シリーズ 保育園のキャリアップ

一人担任にチャレンジ!うまく乗り切るコツ

一人担任にチャレンジ!うまく乗り切るコツ

保育園では担任の制度が2通りあります。「一人担任制」と「複数担任制」です。
今回は、このうち一人担任制にスポットを当てて、仕事内容やメリット・デメリット、そして一人担任をうまく乗り切るコツを解説します。

保育園での「一人担任制」とは?

保育園での「一人担任制」とは、一人の保育士がクラスを受け持つ形態のことです。
複数名の保育士が協力してクラスを運営する「複数担任制」とは違い、一人で責任者としてクラスを運営しなければならないことが特徴です。

「児童福祉施設の設備及び運営に関する基準」によると、子どもの年齢によって配置される保育士の数は異なります。

  • 0歳児……子ども3人につき保育士1人以上
  • 1~2歳児……子ども6人につき保育士1人以上
  • 3歳児……子ども20人につき1人以上
  • 4~5歳児……子ども30人につき1人以上

上記の基準から、一人担任制が設けられるのは、4~5歳クラスが多い傾向にあります。

一人担任の保育士の仕事内容

一人担任の保育士の仕事内容は主に、以下の3つです。

  • クラスの運営
  • 子どもたちの保育
  • 保護者対応

では、それぞれの内容をチェックしていきましょう。

一人担任の仕事内容① クラスの運営

一人担任の保育士の仕事内容の一つは、クラスの運営です。
月案や週案、指導案などを書いて、子どもの健やかな成長を促す計画を立てます。
また、日誌や個人票を記入したりして、成長の振り返りも実施します。
もちろん、初めて一人担任をする場合は先輩保育士からのバックアップもありますが、運営にまつわることはすべて一人で行うのが一般的です。

一人担任の仕事内容② 子どもたちの保育

一人担任の保育士は、製作や音楽、運動などの「保育」の準備や活動の援助も行います。
複数担任制のような「リーダー」「サブ」などの役割分担はなく、一人で準備と進行、そして片付けをします。
そのため、万全な準備と手際のよさ、そして給食や午睡などの時間に間に合わせるための「スケジューリング力」が問われるでしょう。

一人担任の仕事内容③ 保護者対応

一人担任制の場合は、保護者対応も一人で行います。
朝の受け入れや夕方のお迎えのときの保護者とのコミュニケーションはもちろん、保護者会の企画・運営も担当します。
保護者からの相談、おたよりの作成や連絡帳の記入なども行うので、コミュニケーション力だけでなく、文章力も必要です。

一人担任の保育士の3つのメリット

一人担任制には次の3つののメリットがあります。

  • 子どもたちと密な関係を築ける
  • 自分の理想の保育を実現しやすい
  • 人間関係に悩むことが少ない

それぞれのメリットから、複数担任制との違いや、一人担任制の魅力を知りましょう。

一人担任のメリット① 子どもたちと密な関係を築ける

子どもたちと密な関係を築けることは、一人担任制ならではのメリットだと言えるでしょう。

複数担任制の場合は、担任の保育士が複数いるので、保育士一人ひとりが子どもと密な関係を築くのは難しいかもしれません。
また、「リーダー」「サブ」といった役割によっても、子どもとの関係性が変わってしまうことがあります。
しかし、一人担任制なら、複数担任制で起こりうる「愛着の分散」もありません。
保育士一人が子どもたちと一緒に過ごせる時間も長いので、より子どもたちと深い関係性を築けるでしょう。

一人担任のメリット② 自分の理想の保育を実現しやすい

一人担任制は一人でクラスを運営しなければならない責任はあるものの、理想の保育を実現するには最適です。

複数担任制の場合は、ほかの保育士の保育観に合わせたり、気を遣ったりして、なかなか自分の理想の保育を実現できません。
しかし、一人担任制なら自分で月案や週案を立てたり、子ども一人ひとりへの対応方法を自由に決めたりできます。
理想の保育がしっかりと決まっている保育士なら、一人担任制の方がのびのびと保育できるでしょう。

一人担任のメリット③ 人間関係に悩むことが少ない

人間関係に悩むことが少ない点も、一人担任制の大きなメリットです。

複数担任制の場合、ほかの保育士に気を遣う場面が多い傾向にあります。
誰が「リーダー」「サブ」を担うのか、仕事の分担方法はどうするのか、などの決め事も増えますし、保育観の違いによる意見の食い違いが生まれる可能性もあります。
しかし、一人担任制なら一人でクラスを運営するので、そういった人間関係の悩みはありません。
ついつい周りに気を遣いすぎてしまう人は、一人担任制の方がおすすめです。

一人担任の保育士の3つのデメリット

一人担任制は上記のようなメリットもありますが、一方でデメリットもあります。

  • 一人だけでクラスを運営しなければならない
  • 仕事量が多い
  • 周りの保育士と比較されやすい

それぞれのデメリットから、一人担任制でクラスを運営するときの留意点をチェックしていきましょう。

一人担任のデメリット① 一人だけでクラスを運営しなければならない

一人担任制の場合は、当然ながら一人だけでクラスを運営しなければなりません。

保育の準備から進行、片付けまでを一人で行うので、複数担任制よりも負担は多いでしょう。
ただ、保育園によってはパートやアルバイトのフリーの保育士が助っ人として保育に参加するケースもありますので、その場合は、準備や片付けを任せられるので、負担は軽減されます。
なるべく負担を減らしたい場合は、フリーの保育士が多い保育園に転職するのがおすすめです。

一人担任のデメリット② プレッシャーを感じやすい

一人担任制では、一人の保育士が責任者としてクラスを運営するので、プレッシャーを感じやすいというデメリットがあります。

保育も保護者対応も、ときにはイベントも一人でまっとうしなければなりません。
初めて一人担任を任された保育士や、保育士経験の浅い新人保育士の場合は「本当に一人でクラスを運営できるのかな…?」と不安を抱くこともあるでしょう。
もちろん、緊張感を持つことは大切ですが、気負いすぎると、子どもにもその緊張が伝わってしまいます。
担任としての責任感を抱きつつも、子どもとの関わりを楽しみながら保育を進めましょう。

一人担任のデメリット③ 周りの保育士と比較されやすい

周りの保育士と比較されやすいのも、一人担任制のデメリットです。

一人担任制のクラスが複数ある保育園の場合、保育内容の違いや、保育のスキルの差が目につきやすいので「○○先生のクラスは~をやってたのに、△△先生のクラスではやらないんですね」と周りの保育士や保護者から声をかけられるケースもあるでしょう。
とはいえ、周りに見られることで「もっと頑張ろう」とモチベーションが上がるメリットもります。

保育士が一人担任をうまく乗り切るコツ3つ

保育士が一人担任をうまく乗り切るコツを紹介しましょう。

  • 遠慮せず周りに相談する
  • 効率よく動く
  • ストレスをため込まない

プレッシャーや責任感に負けないよう、上記をチェックして保育に挑みましょう。

一人担任を乗り切るコツ① 遠慮せず周りに相談する

一人でクラスを運営するにあたって、困っていることや悩んでいることがあったら、遠慮せずに周りの保育士へ相談しましょう。
一人きりで抱え込むと、なかなか解決策が見つからず、問題が長引いてしまうこともあります。

同じ学年のクラスが複数ある場合は、別のクラスの担任保育士に相談してみるのもいいと思います。
同じように一人担任制で頑張っている保育士なら、その大変さも共感してくれるはずです。
新人のうちは、先輩保育士に相談するのもおすすめです。
周りの意見を取り入れることで、これまでになかった発見も生まれるかもしれません。
遠慮せずに相談しましょう。

一人担任を乗り切るコツ② 効率よく動く

一人担任制では、すべての作業を一人で遂行しなければならないので、時間との闘いになります。
いかに効率よく作業を進めるかがカギとなります。

例えば、壁面工作やイベントの準備のときは、できるだけ工程数の少ない簡単かつ華やかな製作を選びましょう。
おたよりを作成するときはあらかじめテンプレートを作っておくと後で楽です。
掃除や片付けは、パートやアルバイトの保育士に頼むか、子どもに手伝ってもらうのもありです。
効率よく動いて、負担を軽減しながらスムーズに保育を進めていきましょう。

一人担任を乗り切るコツ③ ストレスをため込まない

一人でクラスを運営するにあたって、ストレスをため込まないことは非常に大切です。

ストレスがたまると、子どもにも自然とそれが伝わってしまうものです。
子どもを心配させないためにも、自分に合ったリフレッシュ方法を知っておきましょう。
疲れたときは、自分へのご褒美として、おいしいものを食べたり、ほしいものを買ったりするというのはどうでしょうか。

一人担任は成長のチャンス!うまく乗り切ろう

一人担任制は理想の保育を実現しやすい半面、一人で業務を担わなければならないという大変さがあります。
とはいえ、子どもと密な関係を築けますし、子どもの成長を実感しやすいのは保育士として成長できる大きなメリットです。
悩んだときは遠慮せずに、周りの保育士へ相談しましょう。
自分に合ったストレス発散方法を見つけて、楽しくクラスを運営しましょう。

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