「こんなとき」のコツ

便利アイテムで安心・快適にできるお散歩のコツ

便利アイテムで安心・快適にできるお散歩のコツ

保育園でのお散歩中に園児が事故に巻き込まれる痛ましいニュースを最近よく見かけますね。
かといって、お散歩は子どもの心と体の成長を促す大切な要素ですから、やめるわけにもいきません。
そこで、今回はお散歩を安心かつ快適に進めるためのコツや、便利アイテムをピックアップしてご紹介します。

保育園のお散歩には「ねらい」がある

お散歩にまったく危険がないと断言することはできません。
ただ、子どもたちのお散歩には、発育・発達に欠かせない「ねらい」があります。

  • 生活リズムを整える…体を動かすことで、体力の向上と上質な睡眠を促す
  • 交通マナーを知る…横断歩道の渡り方や信号の意味を知り、自分の身を守る
  • 社会性を身に付ける…近所の人へ挨拶する、ほかの子どもと集団行動をする
  • 自然に親しみ感受性を育む…木や草花、虫や小動物と触れ合い、季節感を味わう

自然を感じながら体を動かしたり、交通マナーを学んだりすることは、室内ではあまりできないことです。
保育園によっては園庭がなく、「子どもが外に出られるのはお散歩の時間だけ」というケースもありますから、そうした問題を解決するためにも、お散歩は貴重な「学び」の時間なのです。

保育園のお散歩で気をつけること

子どもを保育園の外へ連れて行くのは、少なからず危険が伴います。
子どもが車道に飛び出して車や自転車と接触したり、すれ違いざまに歩行者とぶつかったりする可能性もあります。
行った先でけがをしてしまうことも考えられます。
数々の危険を防ぐために、保育士ができる5つのルールをピックアップしてみました。
子どもが安心して外の世界を満喫できるよう、次のような事項を心がけていきましょう。

お散歩で気を付けること①下調べと準備は入念に

子どもを園外へ連れて行くときは、事前準備を徹底的に行いましょう。

  • 子どもが歩いても危険ではないルートを選ぶ…工事中の道、足場が悪い道は避ける
  • 目的地へ行って危険箇所を把握…公園の遊具や池、段差などをチェック
  • 保育士同士で情報を共有…確認しやすいよう、計画表を作る
  • 緊急時の流れを確認…フローチャートなどを作成して保育士全員で確認
  • 持ち物を準備する…携帯・救急セット・着替え・おむつ・ビニール袋・水筒・緊急連絡先・計画表ほか

お散歩のルートを決めるときは、必ず下見をして、危険が少ないルートを選びましょう。
子どもが転ばないような、しっかり整備された道がおすすめです。
また、目的地の公園や広場では、遊具が子どもの年齢に合っているか、また池や段差など子どもがけがをしそうな場所がないか、きちんとチェックしましょう。
保育士間で、お散歩当日の流れや緊急時の打ち合わせしておくことも大切です。持ち物のチェックリストを作ると安心です。

お散歩で気を付けること②人が少ない時間・ルートで決行

子どもを外へ連れて行くときは、人や車があまり通らない時間帯やルートを選びましょう。
お散歩に適した時間帯は、通勤ラッシュが過ぎた10時以降度だといわれています。
もちろん地域によって時間の目安は異なるため、事前に何度か足を運んで、人や車の通りが少ない時間帯を調べておきましょう。

また、お散歩をするなら交通量が多い大通りではなく、車や自転車が通れない小道や、静かな裏道の方がおすすめです。
桜やイチョウなど、季節が感じられる草木がある通りを選ぶと、子どもたちも大喜びしてくれるはず!

お散歩で気を付けること③列を整えて適所に保育士を配置する

子どもを連れて外を歩くときは、基本的に1~2列に整列します。
その際、保育士は列の頭、中央、最後尾の車道側を歩くようにしましょう。
横断歩道を渡るときは、列の両脇に立って、子どもを誘導します。
子どもを周囲の危険から守るために、保育士の数は多い方がよいでしょう。

自転車や歩行者、車が接近してきたときは、「自転車後ろから来ます!」と前後に配置された保育士に伝言し、危険を知らせましょう。
子どもたちを安全に誘導するためには、保育士同士の連携が欠かせません。

お散歩で気を付けること④横断歩道は無理して渡らない

横断歩道を渡るときは、信号が点滅したらすぐにストップしましょう。
列の前後が詰まっていると、「早く渡らなくては!」と焦ってしまうかもしれません。「赤信号ギリギリだけど渡っちゃえ!」という考えは禁物です。
子どもと公共道路を利用するときは、何よりも「安全」を優先させることが重要。
ちょっとした焦りや油断が事故を引き起こす可能性をまず考えましょう。
横断歩道は無理して渡らず、信号が点滅したら青信号になるまで待ちましょう。

お散歩で気を付けること⑤子どもの「学び」につながる声かけを

お散歩中は、「列からはみ出さないで!」「前に人との間を空けないで!」と子どもを注意することが多いとは思います。
ただ、注意ばかりしていると子どもが楽しめません。
お散歩のねらいの一つは、子どもの感受性を育むことですから、子どもの好奇心をくすぐるような声かけをしていきましょう。
たとえばお散歩中に通った道で自然を見つけたら、
「あのお花、キレイなピンク色だね!」
「この葉っぱ、面白い形しているね」
「この木の名前知ってる?○○って木なんだよ」
というような言葉をかけてみましょう。
目的地に着いたら、子どもと落ち葉や葉っぱを集めて保育園に持ち帰り、工作に利用するのもいいでしょう。

保育園のお散歩で役立つ便利アイテム!

次に、お散歩中に使うと便利なアイテムを3つご紹介しましょう。

お散歩の便利アイテム①お散歩カー

お散歩カーというのは、子ども4〜6人が乗れる大型のバギーを指します。
「大型ベビーカー」「ドナドナカー」とも呼ばれており、子どもが立って乗るタイプ、座って乗るタイプなど、メーカーによって形態はさまざま。
保育士はバギーを押すだけなので移動も簡単です。
まだ歩行がおぼつかない0〜1歳児のお散歩の際は、とても役立つアイテムです。

お散歩カーには、たいていの場合、日よけや雨よけの屋根が付いており、日差しが強い夏場や、急に天気が崩れたときに役に立ちます。
ポケットやフックにお散歩用のリュックや手さげ、遊び道具などをかけられるため、保育士が荷物を持つ手間も省けます。
折りたたみ式タイプを選べば、収納に困ることもありません。

お散歩の便利アイテム②お散歩マップ

お散歩マップとは、保育園周辺の地図やお散歩ルートを記載したものです。
模造紙や画用紙に地図やイラスト、写真を施した手作りのタイプから、パソコンで作成したデジタルのタイプがあります。
保育園によって作り方は異なりますが、子どもや保護者の目に触れる場所へ大きく貼り出せるサイズが理想です。

お散歩マップを作れば、子どもたちのお散歩への意欲や、いつも歩いている道への愛着を促せます。
「ここの道でたんぽぽを見つけたよ!」
というような日々の発見を書き込めば、子どもたちも、いつも通る道に愛着を抱くようになります。
保護者も子どもたちの行動範囲を把握することができるようになるので、安心してもらえます。
また、もしものときに備えて、お散歩マップには、AEDの場所や病院、交番の場所も記載しておくのがおすすめです。
危険なところがあれば注意書きとして記載し、保育士、子ども、保護者全体で情報を共有しましょう。

お散歩の便利アイテム③お散歩旗

横断歩道を渡る際や、道路脇を通るときに便利なのが「お散歩旗」です。
「お散歩中」「横断中」と書かれた旗のことで、主に保育士が持って、車や歩行者に「園児が通りますよ」ということを目立たせるために使います。
横断歩道を渡るときに保育士が旗を挙げて、子どもたちに手を挙げながら渡るように促したり、列の外側に配置された保育士が旗を横に掲げて子どもを誘導したりするのに役立つアイテムです。
交通マナー遵守への意欲やモチベーションをもたせるために、時折、子どもに旗を持たせてみるのもよいでしょう。

お散歩は安心・快適に。連携を大事にしてグッズを活用しよう

保育園のお散歩には配慮すべきポイントがたくさんあります。
入念に下調べをして、そして当日はほかの保育士としっかり連携し、便利グッズを使うことで、安全かつ快適にお散歩を進められますよ。
今回ご紹介したポイントをぜひ参考にして、今後の保育活動に生かしてみてください。

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