新人保育士、経験の浅い保育士への接し方、指導

新人保育士、経験の浅い保育士への接し方・指導

中堅保育士さんは、日々、新人保育士や経験が浅い保育士への接し方や指導方法でお悩みのことと思います。今回は、新人保育士や経験が浅い保育士を上手にフォローするコツなど、先輩保育士が抱える悩みに答えます!

新人保育士のココが気になる!

新人保育士のココが気になる!
後輩保育士の育成に取り組む中堅保育士・先輩保育士は、「新人保育士や経験が浅い保育士のココが気になる…!」というさまざまなモヤモヤを抱えていると思います。
まず、そのような先輩保育士の悩みをピックアップして、アドバイスします。

新人保育士のココが気になる!
新人&経験が浅い保育士の保育力

新人保育士や経験が浅い保育士はまだ経験が不足しているため、なかなか保育力を発揮できません。
「こう対応した方がいいのに…」
「今すべきことはそれじゃないのに…」
先輩保育士からするとモヤモヤすることもあるでしょう。
経験が浅いうちはミスや失敗があるのも仕方ありませんが、全く改善されない場合は先輩保育士による指導が必要です。

新人保育士のココが気になる!
コミュニケーションの取り方がわからない

就職・転職して間もない保育士は、慣れない職場で緊張していることが多いです。
はじめは上手くコミュニケーションが取れないことも多いでしょう。
ただ、いくら話しかけても、相手の保育士が心を開いてくれない場合、先輩保育士としてはやはり不安になってしまいますよね。

新人保育士のココが気になる!
マナーが気になる

保育園に入社したばかりの保育士は、「保育園のマナー」に慣れていません。
保育園によってマナーやルールは異なるので、何年か経験を積んでいる保育士でもマナーを間違えることもあります。
そのため、先輩保育士として「この保育園のルールやマナー」を適宜、教えることが大切です。

新人保育士のココが気になる!
仕事への価値観が違う

新人保育士や経験が浅い保育士との「仕事への価値観の違い」に戸惑う先輩保育士も少なくありません。
経験が浅いうちは、まだ保育観が定まっていないケースがほとんどです。
子どもへの接し方や、保護者への接し方、保育の進め方などの方針が定まっておらず、「一貫性のある保育」を実現できないことも多々あるでしょう。
保育士としての責任感が芽生えていない新人保育士もいるかもしれません。
しかし、経験を積んだ中堅保育士やベテラン保育士の場合、その一貫性のなさや責任感の薄さに、フラストレーションを抱いてしまうのです。

新人保育士のココが気になる!
受け身な姿勢が気になる

先輩保育士の目から見ると、新人保育士や経験が浅い保育士の仕事への取り組み方は、受け身な姿勢に見えるかもしれません。
指示されるのを待ったり、言われたことだけをこなしたりする保育士を見ると、「熱意が感じられない」といらだつ先輩保育士もいるでしょう。
しかし、入社したばかりの保育士が受け身になってしまうのは、緊張や不安、自身のなさや教育体制など、さまざまな理由があります。
そのため、根本的な原因を取り除くことが、円滑な人間関係の大きなカギとなります。

明日から実践! 新人&経験が浅い保育士への接し方

明日から実践! 新人&経験が浅い保育士への接し方
上記を踏まえて、新人保育士や経験が浅い保育士への接し方のコツを解説しましょう。
まだ保育力を十分に発揮できない保育士とのコミュニケーションの取り方や、サポートの仕方に悩んでいる先輩保育士は、ぜひチェックしてみてください。

新人保育士への接し方
まずは相手の状況を考えて気持ちに寄り添う

新人保育士や経験が浅い保育士との接し方に悩んだときは、まずは相手の状況を考えて気持ちに寄り添いましょう。
誰でも、初めての仕事や職場では、緊張するものです。
わからないことがあっても、周りの忙しそうな姿を見て「なかなか聞けない…」と悩んでいる保育士も多いでしょう。
「相手がどんな性格で」「今どんな状況で」「何に悩んでいるのか」を思い図って、そこから解決方法を一緒に考えるのが、ベストな教育方法です。

新人保育士への接し方
積極的にコミュニケーションをとる

入社したての保育士の中には、「慣れない環境で緊張して、自分から周りの保育士に声をかけられない」という人もたくさんいます。
「話したい」「質問したい」という気持ちはあるものの、なかなか自分から殻を破れず、悩んでいるのです。
保育現場では、保育士同士が協力しておこなう作業が多いので、スムーズに保育を進めるためにはまず、「スムーズなコミュニケーション」が大切です。
先輩保育士から声をかけて、入社したての保育士がリラックスして働ける環境をつくりましょう。

新人保育士への接し方
トラブルの際はフォローする

新人保育士や経験が浅い保育士がトラブルで困っているときは、適宜フォローしましょう。
もちろん、トラブルを一人で乗り越えることで成長するケースもありますが、それはある程度、経験を積んだ段階で必要なことです。
入社したばかりの時点では、まず周りがフォローして、「仲間がついている」という安心感を与えることが最優先です。
その後、トラブルの原因や対策を書類にかいてもらう、といった指導を実施すれば、入社したばかりの保育士でも少しずつ、「主体的に動くこと」「自分で考えること」に慣れていくでしょう。

新人&経験が浅い保育士の指導のポイント

新人保育士指導のポイント
新人保育士や経験が浅い保育士を指導する際のポイントは、5つあります。
指示を出すときや日頃の声かけなどのコツ、注意するときのコツも詳しくみていきましょう。

新人保育士指導のポイント
指示は端的&明確に

新人保育士や経験が浅い保育士に指示するときは、端的かつ明確に伝えましょう
丁寧に教えようとして長々と説明すると、大切な部分が伝わらなかったり、手順や方法が分かりづらくなったりします。
また、「適当に」「こんな感じで」といった不明確な指示も、混乱を招く種となります。

  • ○日までに■を×個、作ってください
  • △をしてから○をしてください

上記のように、シンプルでわかりやすい説明を心がけましょう。
追加で伝えなければならない事項がある場合は、一番伝えたいことを端的に伝えた後に付け加えましょう。
メモを取ってもらったり、メモを残したりすると、より効果的です。

新人保育士指導のポイント
頑張っている部分は褒める

保育士になりたての頃はミスや失敗が多く、自信をなくしがちです。
自信がないまま仕事を続けると、ついつい受け身になったり、気を張りすぎて逆にミスを連発したりすることもあるでしょう。
そのため、新人保育士や経験が浅い保育士を指導するときは、頑張っている部分を積極的に褒めましょう。
先輩保育士から褒められることで、入社したばかりの保育士も自信が湧き、意欲的に仕事と向き合えるようになります。

新人保育士指導のポイント
気軽に質問できる環境をつくる

入社したての保育士が気軽に質問できる環境をつくりましょう。
初めての職場では、なかなか自分から周りの保育士に声をかけづらいものです。
周りの忙しそうな姿に、「質問しづらい…」と内心思っている保育士もいるでしょう。
新人保育士が先輩保育士に確認を取らずに作業を進めて、失敗につながるケースもあるので、質問できる環境づくりは大切です。
先輩保育士から「いつでも質問してね」と小まめに声をかけましょう。
忙しくて質問に答えられない状況なら、「あと5分だけ待ってね、必ず答えるからね」と、一言断ってから、じっくりと話を聞いてあげるのがポイントです。

新人保育士指導のポイント
感情的になるのはNG!

新人保育士や経験が浅い保育士が失敗やミスをした際、感情的に叱るのはNGです。
感情的に叱っても、「どうするべきだったのか」「今後、同じことを繰り返さないためには何をすべきか」という大切な部分が伝わりません。
その後の人間関係に亀裂が生まれる可能性もあります。
ミスや失敗を指摘するときは淡々と、物事を整理するように話しましょう。
最後に「次からちゃんと気を付ければ大丈夫だよ」「また一緒に頑張ろう」と、フォローの言葉をかけると、なおよいでしょう。

新人保育士指導のポイント
否定ではなく解決策を一緒に考える

「××しないで」「××じゃ困る」と否定形で注意するのは、効果的な叱り方ではありません。
もちろん、新人保育士や経験が浅い保育士に対してフラストレーションがたまって、言い方がキツくなってしまうこともあるでしょう。
しかし、「××しないで」という否定形で注意を受けた保育士は、「××しないで、ということは○○すればOKなのかな?」という疑問を抱いてしまいます。
もちろん、言葉の意図を汲み取って考えることも大切です。
ただ、その解釈が間違っていたり、解釈を間違えたまま先輩保育士が望んでいることと異なる方向へ進んでしまう可能性もあります。
正確に伝えたいことがあるなら、否定ではなく「解決策を一緒に考えるような声かけ」を心がけましょう。

コツを押さえて新人&経験が浅い保育士を上手にフォローしよう!

新人保育士や経験が浅い保育士には、先輩保育士の助けが必要です。
もちろん、先輩保育士も自分の仕事や責任に追われているので、十分に後輩を教育できないこともあるでしょう。
しかし、毎日少しだけでもコミュニケーションを取ったり、励ましの言葉をかけてあげたりするだけでも、人間関係は大きく変化します。
今回紹介した接し方のコツや指導のポイントを生かして、後輩保育士を上手にフォローしていきましょう。

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