「子どもが自然に英語を身につける保育園」を支える働き方改革~ぽっかぽっかナーサリー インターナショナル園

「子どもが自然に英語を身につける保育園」を支える働き方改革~ぽっかぽっかナーサリー インターナショナル園

保育業界の殻を破る働き方

苦労して見つけた新しい人材には定着してもらわなければならない。そもそも保育業界では慢性の保育士不足が問題になっている。どのような人材の定着策を実施しているのだろうか。
岡田働きやすい環境を作るために、今年度から変形労働制を導入しました。
所用があるときは午後からの勤務であったり、早番、遅番担当の職員がいたり、週4日勤務でも月間の総労働時間を満たしていればOKなどフレキシブルな働き方ができるようにしました。
こうした取り組みを導入することで、保育士の働き方が変わってくればと思います。

岡田施設長は、女性活躍推進にも取り組んでいる。
保育士としてのキャリアを確立するには、結婚や出産、育児をしながらでも長く働き続けられることが鍵になる。
これまでの時短勤務の制度は満3歳未満のお子様がいることが条件だったが、お子様が小学校に上がり学童を利用するようになると、保育園より預けられる時間が短くなり、勤務時間が16時や17時までになってしまい、雇用形態をパートへ変更しなくてはいけないケースも少なくなかったそうだ。
岡田そこで就業規則を改定して、お子様が満13歳になるまでは希望があれば、正社員の時短勤務を認める条件に変更しました。
今年小学校に上がったお子様のいる保育士が在籍しているのですが、仕事を辞めたり、パートに雇用形態を変更したりせずに、引き続き正社員としてキャリアを積める環境を構築しました。

保育ネクスト

なるほど。

岡田また、仕事内容の役割分担を積極的に行うようにしました。
担任をもつと仕事量が増えるため、製作準備など手分けしてできるものはできる限りフリー保育士に任せ、担任にしかできない仕事を勤務時間内に終わらせることができるように職員配置し、業務の効率化を図っています。
当園では、一般企業と同じように定時には帰れる働き方ができるような仕組みを作っています。

保育ネクスト

保育士は休みをとりにくいという面がありますね。

岡田今年度より夏季休暇を利用したリフレッシュ休暇を導入し、職員には10連休取得を推奨しています。長期休暇を取って旅行にいったり、帰省をしたり、「休むときはしっかり休んで働くときはしっかり働く」というスタイルにすることが大切だと思っています。
今までの保育士の働き方が普通になってはいけない、当園だけではなく、保育業界の休暇取得を変えるタイミングなのではないでしょうか。
私自身も定時になると仕事を切り上げ、残業せずに帰っていく働き方を、自ら実践しています。

制度改革だけでなく、保育士が無理なく保育をできるように積極的にITを取り入れ、仕事の効率化を図っている。いわゆる「連絡帳」はすべて専用システムを使って運用。子どもたちが帰るまでに書かなければいけないと焦ることもなくなった。保護者からも手軽だと好評だそうだ。
保育ネクスト

昨今は保育園のIT化も進んでいるのですね。

岡田当園では連絡帳をはじめ登降園管理、お知らせなど全ての機能を完全にシステム化しており、紙業務がほとんどありません。ペーパーレスを推奨し環境保全にも努めています。

保育ネクスト

保育園というと大量の紙資料のイメージですが、変わったのですね。

岡田保護者への手紙も紙媒体のものはほぼなくなりました。園からのお知らせはPDFにして専用システムでお送りしています。PDFならカラーで見やすいものを配信できる利点もあります。

「英語を教える」というところから、これまでにない人材を引き入れることで、IT化をはじめとして新しい働き方をとりいれて、志を高く保ちながらいろいろなアイディアを出せる職場が生まれた。この園のユニークネスがそのへんにあることが見えてきた。

NEXT  スタッフのいきいきとした…