ICT化によって、安心して子どもを任せられ、保育に専念できる保育環境を作る ~株式会社ビズウインド インタビュー

ICT化によって、安心して子どもを任せられ、保育に専念できる保育環境を作る ~株式会社ビズウインド インタビュー

効率化によって、子どもと向き合う時間を作れる

「ママれん!」ホームページから
「ママれん!」ホームページから
保育ネクスト
最初にリリースしたのは「ママれん!メール」ですね。

保護者様ごとにマイページを持っていただき、こういう理由で休むとか今日は早く迎えに行きますといった連絡を入力してもらうと、管理画面で連絡の内容が表示され一元管理できます。また、保育園からの一斉連絡メールも開封確認ができますので、ちゃんと伝わっているか把握できます。
保育園として大きなニーズがあるのは、登降園の管理や延長保育料金の計算ができるプランで、導入数も一番多いです。保護者様との延長保育料金のトラブルを未然に防げる内容になっています。

保育ネクスト
「ママれん!ノート」というのは?

保育士さんの業務のひとつに、帳票作成があります。「ママれん!ノート」は園児の情報の管理、園児台帳をPC上で管理できます。指導計画や、日誌、連絡帳、保護者様とのやりとりも、このシステムの中で作成・管理・共有できます。

保育ネクスト
従来に比べると大変な効率化になりますね。

保育園の業務内容をヒアリングしながら、現場の保育士さんと一緒にシステムを作っていきました。現場の声を反映しているので、同じ用途で、例えば介護などの業界でも同じシステムを活用していただけるのではないかと思います。

保育ネクスト
事務仕事の時間を削ることで保育を効率化できると。

はい、実際に時間が短縮できた、効果が出たという保育士さんの声をいただいています。しかし、確かに効率化によって子どもと向き合う時間を作れるわけですが、一方では、ICTツールによって保育の質が低下するという指摘もあります。
例えば、ワード予測で指導計画を簡単に作れるというシステムがあるのですが、そういったシステムを導入した園が作る指導計画はどこも同じようなものになって園の独自性が見出せなくなったという声を耳にしたことがあります。
我々もそれを聞き、効率化すればいいかというとそうでもないと学びました。各園の指針をちゃんとシステムの中に取り入れ、保育士がそれを確認、理解して実行できるようにならなくてはいけないと考えています。
当社のシステムは各園の要望も踏まえて、単に業務を効率化するだけでなく、同時に各園の保育の質を高める効果も見出せるようなシステム作りを心掛けております。

保育ネクスト
園児や保護者の反応はいかがでしょうか。

延長料金に関しては打刻できちんと管理されるようになったのでトラブルはなくなりました。
実際にある保育士さんから聞いたことですが、ある保護者様に対して、お子さんの送り迎えの際に、仕事が忙しいせいなのか、どこかお子さんに無関心なように感じていたそうです。それが「ママれん!ノート」導入後は、アレルギーのことなども含めて子どもの情報をマイページから共有・更新できるようになったのがきっかけで、その保護者様は自身のお子さんに気づきや興味づけなど接し方も変わってきたそうです。

今、保護者様が最も不安なのは、地震や新型コロナのような緊急連絡がどうなっているかということなのですが、「ママれん!メール」で常に連絡体制がとれているので安心できるという声もいただいています。

保育ネクスト
開発する上で悩んだことはありますか。

弊社はシステム会社ですから、例えば「アンケートをとりたい」といったご要望があれば、それに合わせてシステムをカスタマイズできるのです、しかし各園の要望や帳票書式は様々ですので、どこまで対応するかということが一番苦労する点です。なるべくすべてに応えたいのですが、クラウド上のサービスですので、利用している他の園のオペレーションに影響が出ないようにシステム改修する必要があるのです。
また、予算費用もどうしてもかかりますから、補助金で導入される園が多い中で追加費用を投資していただけるか、費用対効果を確保できるかという話し合いも必要になります。

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